【BL】俺がお前にできること




翌日から、ヒナとの連絡がつかなくなった。


夜におやすみ、と送ればおやすみと返してくれた。

おはよう、と送られてきて僕は目が覚めていた。


その習慣が急にぱたりと消えてしまった。



屋上にいけば、ヒナと仲が良いメンバーがいるはずなのに、行っても誰もいなかった。



……偶然、だよね?



そう思っていたが、さすがに4日も続けば偶然じゃなくなる。




だから、僕は君に会いに行ったんだ。





「陽向先輩、どこですか?」



怖がりな僕が初めて、自分から行動した。
ヒナの教室に行き、ヒナを探した。


昼休みになってすぐに来たから、ヒナは机に座って教科書をしまっていた。




あ……ヒナだ。

やっと、ヒナに会えた……っ



嬉しさの余り涙目になる僕とは裏腹に

君の瞳は氷のように冷えきっていた。





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