【BL】俺がお前にできること
「しょーた。濱田が言ってたんだけど、へーき?もし僕でよかったら剛先輩をあの世行きにしてあげるからね」
郁馬の部活にやってくると、弥生がくるっと振り返り俺に抱き着いてそう言った。
…濱田、口軽すぎ。
そう思いながら周りを見回せば、先輩が困ったように笑っていた。
それ見て郁馬が殴りかかりそうな形相をしていたけれど、なんとか俺が留めさせた。
俺があったこと全て話した時も
拳を震わせていたし…
俺自身も怒ってるわけだし…
近づきたく、ない。
郁馬が着替えに行ったところを見計らうように剛さんが俺のとこへ来たけれど、それは弥生が阻止してくれた。
「剛せんぱーい? それ以上しょーたに近づかないでくれます?」
「…弥生」
弥生はにこにこ笑って近づいて、剛さんを睨む目はすごく冷たかった。
だけど、剛さんも弥生を見る目が…冷たかった。
「弥生に、関係ないだろ」
「…ほんと、僕には優しくないよね」