【BL】俺がお前にできること
あれは、4年前の春のこと。
僕が中学生になって、まもない頃。
今より僕は女みたいな顔で男子によく茶化されていた。
あの頃の僕は
どうしようもなく泣き虫で、何かある度に泣いていた。そのせいで、また、からかわれて散々だった。
先輩たちも
そんな僕を見て助けもせず、ただ笑っているだけ。
あぁ、もう僕の中学人生は終わった。
そう思っていた時なんだ。
君が現れたのは。
『可愛いからって、いじめたら可哀想だろー?なに、いじめる相手ほしいなら……俺がなろっか?』
凛とした声に僕は
不覚にも見惚れてしまった。
あぁ……この人、すごくカッコイイ。