小悪魔wolf×天然bunny
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「あーみぃー!」
ぎゅっ。
「ぅわっ!?」
「いや〜昨日は助かったよぉ!」
朝から抱きついてきて、今背中をバシバシと叩いているのは、中津李恋。
昨日入学式の雑用をあんに押し付けることに成功した、今一番憎い親友。
「李恋ぉ!?」
「ご、ごめんってば!」
両手を前で合わせて、顔をひきつらせているリコ。
「ほんと、大変だったんだよ?」
「もー!帰りにアイスクリーム奢るからっ!ね?」
人を物でつるなんて卑怯だ。
大体から、そんなのにあんは引っ掛からな……
「しかもトリプル!」
……………。
「……トリプルなら、まぁ…」
「杏実大好き!本当にごめんねー?」
また抱きついてきたリコ。
本当はもっとちゃんと言わなきゃいけないんだけど……………まぁ、今回はトリプルだしな…。
「はぁ…」
「ん?どーかした?」
「何でもなーい。」
あんって、つくづく単純だよなぁ。
項垂れていると、授業の始まりを告げるチャイムが学校中に響き渡った。