小悪魔wolf×天然bunny


「………リコさん?」


声がする方を向くと、そこにはサラサラな黒髪で深い藍色の瞳をした男の子が立っていた。


うわぁ……

こういうこと、男の子に対して思ったら失礼なんだろうけど……綺麗。



西洋のおとぎ話に出てきそうなくらい綺麗で、凛とした雰囲気を纏った人。


油断すると、その瞳に吸い込まれてしまいそう。



って。


「り、リコ?知り合い?」

「えっと、知り合いっていうか何ていうか…?」


珍しく微妙な反応をするリコ。

微妙っていうか、なんとなく、焦ってる?



「何。ハル、彼女?」


そう言ってリコを指差したのは、佐野くん。



「ち、違うっ!!」

当のリコは少し顔を赤くして否定した。

……顔が赤いリコって、レア物なんじゃあ…。



「彼女やないけど、幼馴染み?」

「そう、幼馴染み!!」


「いや、食い気味やし。何で焦ってん。」


「何で、蘭がいるの!?」

「俺の質問無視かいな。」


えっと…?

この二人は幼馴染み?でいいのかな?


どんどん二人だけで進めてく会話についていけずに首を傾げる。

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