幕末桜
「いやぁ、蝶ちゃん!本当に良かった!」

「はい。皆さんのお陰です!ありがとうございました!」

「…んじゃ俺は斎藤と山南さんを呼んでくる」

そう言うと土方さんは微笑みながら部屋を出た。

…あれ、沖田さんいないのかな…?

「あの、近藤さん」

「ん?」

「沖田さんは…?」

「あぁ、総司か!総司は今何処かへ出かけているんだ。もうすぐ帰って来るさ」

「そうなんですか!ありがとうございます!!」

「いやいや」

…ドタドタ!

!?

何!?この足音!!

すると斎藤さんと山南さんが部屋に飛び込んで来た。

そして私の姿を見るなりホッと息を吐いた。

「あぁ…、良かった…」

「蝶ちゃん、良く頑張ったね…」

「はいっ!斎藤さん、山南さん!!ありがとうございました!!」

すると二人は優しく微笑んで近藤さんの隣に座った。

そして土方さんも部屋に戻ってきた。

(沖田さん…、早く帰って来ないかなぁ…)
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