幕末桜
「はっはいっ!!」

いきなり呼ばれたので少しびっくりして噛んでしまった。

舌が痛いー

私は二人のいる桜の木の下へと走っていった。

「…あのな蝶。最後まで良く聞くんだ。大切な話だからね」

しばらく沈黙が続いた後、父様が口を開いた。

ドキンと胸が鳴る。

うー。緊張してきたー…

ちょっぴり覚悟はしてたけど…

「蝶…、大丈夫?」

母様が優しく言う。

私はこくりと頷いた。

「…蝶、私たちや先祖が普通の人間と違うことは知っているね?」

「…はい、知っております」

「蝶、君はね、‘桜姫’なんだよ」

‘桜姫’それは千年に一度生まれるとゆう‘神’とも言える姫。

お家の誰よりも大いなる力を持つとゆう。

父様のその言葉に一瞬時が止まった気がした。

私が桜姫…?

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