【コラボ】パラレル・ラブストーリー


昨日龍真から事情を聞いたオーランドは、妙に納得した。


自分が龍真とまりあの噂話をしてから、どうも瑛の様子がおかしいとは思っていたのだ。


食堂での事件を知って、それは確信に変わった。


瑛は、自分がまりあを好きなことに気づいていないのだ、と。



『それなら、瑛に有効なのは嫉妬ってことやな。

OK、僕が力貸したるわ』



というわけで、オーランドは持ち前の馴れ馴れしさで、まりあを口説いた。


瑛が怒るところまでは計算通りで、殴られたのはさすがに腹が立ったが、いつものツッコミと同じと思って、耐えた。



『まりあちゃんのこと、好きなんか』



あれは、失敗だったとオーランドは反省した。


天邪鬼な瑛が、はいそうですと言うわけはなかったのだ。


まりあが泣いてしまって、さすがに焦った。


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