【コラボ】パラレル・ラブストーリー


「でも、つれて逃げるとは思わなかったな」



龍真がぽつりと言う。



「私、ドキドキしっぱなしだったよう……!」


「追いかけて正解やったやろ?

女の子連れて、そう長距離は逃げられへん。

教室のドア開けられたら一発やから、狭いところに隠れるしかなくなる。

二人はいっきに急接近や!」



なるほど、と龍真は納得した。


神無とオーランドから連絡を受けながら二人を監視していた龍真は、

瑛がまりあを教卓の中へ押し込んだのをしっかり見ていた。



「あとはまりあちゃんが頑張れるか、やな」


「えっ?まりあが?」



神無がオーランドを見上げる。


すると彼は、眉を下げて微笑んだ。



「うん、残念なお知らせやけど、瑛は自分からはなんも言えないと思うわ」


「えーっ!?」


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