【コラボ】パラレル・ラブストーリー


気持ちは、わかる。


どうせ離れてしまうなら、お互いに傷つかない方がいい。


友達としてフェードアウトしてしまった方が、綺麗な思い出だけが残る。


しかし。


それで、後悔はしないのだろうか。


自分が今幸せだから、そう無責任に思うのだろうか。



「神無」


「あう、龍真?」


「俺はお前がそばにいてくれて、幸せだ」



龍真は神無を抱きしめた。



「はううううっ!?突然なにっ!?」


「おいおい、僕を無視せんといてくれよー。

あ、瑛の手が止まったで」



オーランドの声で、二人は双眼鏡をかまえなおす。



(まりあ、頑張れ……っ!)



神無は祈りながら、状況を見守った。


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