【コラボ】パラレル・ラブストーリー
瑛はそっとまりあの髪から手を離し、もう一度問う。
「黙っていたら、わからない。
俺がまずいことをしたなら、謝るから。
どうして泣いてるのか、どうすれば泣き止むのか、教えてくれ」
聞いたこともない優しい声に、まりあの胸はしめつけられる。
自分は今、好きな人を困らせてしまっている。
質問の答を言えば、もっと困ってしまうだろう。
でも。
もう、まりあも限界だった。
何もかもハッキリさせて、すっきりしたい。
そう思って、涙をふき、瑛を見上げた。
「だって……」
「だって?」
「先輩が、『そんなわけない』とか、言うから」
「………あれは、」
「好きな人が、あたしのことを好きじゃないのが悲しくて、泣いてしまいました」