【コラボ】パラレル・ラブストーリー
まりあは、開き直った。
オロオロするばかりの瑛を前に、意地をはったってしょうがない。
臆病だから、どうしたって涙は出てしまうけど。
恥も見栄も、「好きな人から告白されてみたい♪」なんて乙女の夢も、全部捨てて。
まりあは、瑛に頭を下げた。
教壇に座ったままだったので、土下座みたいになってしまった。
「…………っ」
追いつめられた瑛の喉から、乾いた空気の音がした。
まりあはうつむいたまま、次の言葉を待った。
自分は、頑張った。
よく、頑張ったのだから。
やがて、頭上からくせのある瑛の声が降ってきた。
「悪いけど─────」
……ああ、だめだった。
うん……そっか。
まりあはそのまま、死刑の判決文を聞くため、黙っていた。