【コラボ】パラレル・ラブストーリー


まりあは唇をかみしめた。


それでも、涙を抑えることはできなかった。


自分はやっぱり、瑛が好きだ。


鈍感で人の気持ちがわからない宇宙人のくせに、

自分を傷つけないように、一生懸命言葉を選んでくれている。


続きにつまってしまったのか、頭をかく瑛に、


『もう、いいですよ』


と、言ってあげたくなった。


しかし……



「すまん、ちょっと訂正させてくれ」



瑛は息を吐いて、まりあを見つめなおした。



「安城」


「は、はい」


「間違いなく、寂しい思いをさせると思う」


「はい…………」


「……それでも、いいか?」



まりあは自分の耳を疑った。


なにそれ、どういう意味────








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