【コラボ】パラレル・ラブストーリー
まりあは、ぽろぽろと涙を流してしまった。
止められなかった。
大好きな瑛と、大好きな神無。
二人の重なった影が、頭から離れなかった。
いつから、そんな風になっていたんだろうとか、
神無は龍真のことが好きだと、こっそり自分に打ち明けてくれたのは嘘だったのだろうかとか、
もしやそんな神無に瑛が猛アタックをして、とうとう振り向かせたのか、とか……。
昼ドラばりの妄想が駆け巡り、シナプスがショート寸前だ。
「……っ」
「……安城……」
「ごめん……」
「……謝らなくて、いいから……」
龍真がそっと、自分の頭を抱いてくれる。
そのお陰で、不細工な泣き顔が通行人にさらされずに済む。
まりあは龍真の胸で、落ち着くまで泣いた。
この胸の広さや温かさを感じるのは、神無だったはずなのに。
ごめんね……。
まりあは何度も、心の中で神無に謝っていた。