【コラボ】パラレル・ラブストーリー
「ん……」
夢の中から、まりあは目を覚ます。
あれは、去年のクリスマスの夢だ。
結局はめちゃくちゃ楽しい思い出になった、女子会の。
「起きたか?」
すぐ背後から、声がした。
ベッドに横たわったまま、素肌の背中にぬくもりを感じる。
「……はい」
そうだ。
自分は、結局第一志望に受かった瑛の引越しの手伝いに来て、そのままお泊りしたのだった。
春休み、弟の太一にアリバイを作ってもらって。
姉弟で泊りがけで出かけるのもあまりない話だと思うが、
のんきなまりあの両親は、特に不審に思わないようだった。
太一は一人暮らしのオーランドの部屋に泊まることになっている。
あたしも、ずいぶんと悪い娘になっちゃった。
まりあは自分にからまる瑛の腕を抱きしめ、苦笑した。