【コラボ】パラレル・ラブストーリー


放課後、龍真は再びまりあのクラスへと向かった。


もしかしたら神無が戻ってきているのではないかと思ったからだ。


一日中考えて、そうすることに決めたのは、


結局、自分の神無に対する想いに変わりはないと思ったから。


泣く原因があるなら、それを取り除いてやりたい。


もちろん、神無が自分に頼ってくれたらの話だけど。



「……あれ」



しかし、龍真の思惑は外れた。


人が少なくなった教室には、自分の知っている人物が一人もいなかったのだ。


どく、と胸が奇妙な音を立てる。


生徒会室には、行けない。


そこに神無がいるとしても、だ。


今日もあそこには、瑛がいるだろう。


他の役員もいるかもしれない。


行事がないから生徒会の仕事はこれといってないが、まるで部室みたいに役員がたまっていることが多いからだ。


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