【コラボ】パラレル・ラブストーリー
まりあは他の役員といるときは、それはそれは柔らかい表情で笑うのだ。
瑛はそれを知っていた。
それが、自分と接する時だけ、まるで3D画像のバーチャルアイドルのように不自然になる。
つまり……
(俺は、嫌われているんだな)
瑛は自嘲気味に息を吐く。
胸のどこかがざわりと騒いだが、それには気づかないふりをした。
いや、本当はずっと、気づかないふりを通してきた。
まりあが生徒会に入った、その日から……。
他の役員のように、優しく接してやれば良かったのかもしれない。
しかし瑛には、その方法がわからなかった。
それは苦手な国語より、瑛にとっては難題だったのだ。
もし、方法さえわかっていたら……