【コラボ】パラレル・ラブストーリー
「あのね、いっこ誤解が……」
「あ、大丈夫。
昨日先輩に偶然会って、聞いたから。
ほんと、変な人だよねー。舌っておかしいよね」
まりあは笑っていた。
神無は一瞬安心するが、なぜか胸が騒ぐ。
「あのね、あれは私が……」
「もういいって!
神無が龍真くんとうまくいっって、あたしもホントに嬉しいよ!」
まりあはぎゅう、と神無を抱きしめた。
その温かさに、神無は涙が出そうになった。
「本当に良かったね、神無……」
ああ、私。
もし男だったら、絶対まりあを好きになる。
岡崎先輩になんか、絶対渡さないのに──。
神無はそんな事を思った。