【コラボ】パラレル・ラブストーリー
窓から入った風が、カーテンを揺らしていた。
それに隠れるようにして、二つの影が重なる。
一方は、小さな背の女の子。神無に間違いなかった。
もう一方は……
「…………!」
隣のまりあが、息を飲む音が聞こえた気がした。
龍真は自分の目を疑う。
もう一方の影は男子の制服を身につけ、その唇を神無の顔からゆっくり離したところだった。
風に、その銀髪がさらりと揺れる。
それは、先輩である岡崎瑛のものだった。
(先輩と神無が……まさか……)
目の前の状況が信じられず、思考停止してしまった龍真の手から、ぬくもりが離れていった。
まりあが、無理に引っ張られていた手を離したのだ。