運命鑑定



昼休みは叶華と愛斗が一緒に弁当を食べるから、あたしは1人、屋上で過ごす。


別に寂しくなんかなかった。


逆に、人が嫌いだったあたしにとっては好都合。



...なんて、また素直じゃない考え方をしてしまう。



本当は、心にぽっかりと穴が空いているのに。



――姿だけみれば、1ヶ月前に戻ってしまったみたい。



まだ、センパイにも、愛斗にも出会ってなかったあの頃のよう。


でも、あのときと違うのは心。


あのときは、あのときで毎日が普通に楽しかったけれど、今では何かが物足りない。



それだけ、センパイの存在が、濃かったんだ。




...って、考え事をすると出てくるのは、いつもセンパイ。



...諦めきれてないじゃん、あたし。



あー!! 自分が嫌になる。






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