運命鑑定
ちょっとした行列が出来ているアイスクリーム屋に着くと、人口密度が高いせいか、汗がじわっと滲む。
アイスを早く食べたいと思いながらも、最後尾のふわふわの茶髪の女子と、その隣にいるスタイルのいい背の高い男子の後ろに並ぶ。
下を向くと垂れてくる長い髪の毛を、暑苦しいと言わんばかりにかきあげて、前に目線をあげると...。
「「あ」」
あたしと、あたしの前に並んでいる人――叶華との声が重なった。
「美紅!! 奇遇じゃん!!」
その言葉に振り向いた、叶華の隣の男子は愛斗ではなく、愛斗のお兄さんだった。
バチッと目があったあたしは、思わず目を逸らしてしまう。
「なんで 声かけてくれなかったのー!!
美紅、後ろにいたなら分かったんじゃない?」
その叶華の言葉に
「ごめん、違うとこ見てたー」
と適当に答えたあたしの視界の隅に映っているのは、センパイ。