運命鑑定
なんで叶華とセンパイが一緒にいるんだろう...。
そんな疑問しか頭にはなくて、『叶華の恋を叶えさせたい』という望みはあたしの心の内に飲まれていった。
叶華の恋を叶えさせたいなら、叶華がセンパイと一緒にいることを喜ぶのが当たり前なのに...。
あたしはそれを、喜べない。
そんな醜い心の内に。
「叶華ちゃーん。
アイス買ったよ? 行こっ!!」
センパイの声があたしの耳に届く。
でもそのセンパイが呼んでいるのは、あたしではなく、他でもない叶華。
「あッ!! ありがとうございます!!
んじゃーねー、美紅ー!!」
あたしに手を振ってセンパイと去っていく叶華。
後ろ姿から見えるセンパイの顔は、あたしの見たことがない笑顔。
――あぁ、お似合いじゃん。