運命鑑定
...だめ。
まだ、本題は終わってないから。
あたしは、財布を持ってくるという口実で、本当はお姉ちゃんに聞きたいことがあった。
それは...。
「ちょ...!! 待って、待って。
最後に1つだけ!!」
「ったく、なんだよ?」
引っ張られた腕に痕がついて、痛い。
でも、今はそれどころじゃなくて。
お姉ちゃんの部屋から出されたあたしは、危機一髪、閉められようとしたドアに足を滑り込ませて、隙間ができた。
その隙間から見える、お姉ちゃんのピンクのアイシャドウが塗ってある目を見つめる。
...あ。 今日の運命鑑定の、ラッキーカラーはピンクだったな。
そんなことを考えながら、本題を切り出した。
「...仲がよかった男子とケンカした。
どうやって仲直りしたらいいの?」