運命鑑定
頭を撫でるあたしの手が止まった。
そのかわり、ゆっくりと、あたしの胸に飛び込んできた叶華の背中に手を回して。
ギュッと抱きしめた。
「...叶華が泣くことじゃないよ」
「だッ...て!! 叶華、のせいで...!!
美紅...に、辛い思い、させちゃっ...たもん...」
確かに、辛い思いはした。
けど、叶華のせいじゃない。
自分が、1人で勘違いして、空回りした結果なんだから。
そんな思いを口に出さないかわりに、抱きしめている手に力を込めた。
「っ...いくら、馬鹿な、叶華にだって...。
分か、るよ?
美紅は...叶華が彼方クン、のことを...好きって勘違いし、て、それで身を引いたっ...んでしょ?」
「叶華...もう...自分を責めないで?
あたしが、勘違いしたから悪かっただけ。」