運命鑑定
そんな呟きを書き消すかのように、突然顔をキラキラさせてあたしを見た叶華。
「でね...これが美紅に教えたかったことなんだけど...。
最初から運命鑑定で当たる人のウワサがね...」
「「運命鑑定を通じて、1番最初に付き合った人が運命の人」」
叶華と愛斗の声が重なった。
――その瞬間、心臓が止まるような錯覚を覚えた。
目の前に、いきなり光が差し込んできたときのような、目眩もして。
そんな中でも、頭に浮かんできたのはセンパイの笑顔。
「あとは、もう何が言いたいか分かるよね?」
愛斗が、ついさっきまで真っ赤だったはずの顔を微笑みに変えて聞いてきた。
あたしは、今日やっと素直になれる。
それは、あたしの親友のおかげ。
家族のおかげ。
愛斗おかげ。
苦手意識を持っていた『人』のおかげ。