運命鑑定
―――
「セ...ンパイッ!!」
やっとのことで、待ち合わせ場所に着いた時間は10時20分。
センパイとの初デートでの20分の遅れに涙目になったあたしは駆け足で、センパイのところに近寄る。
「ごめん!! 遅れちゃった!!」
「いーよ♪ 俺も今来たところだし」
なんて、ベタな恋愛マンガでありそうな会話は1つもなくて...かわりにあったのはセンパイの不機嫌そうな顔。
「すいません...。 寝坊しちゃって...」
今日のセンパイはメガネをはずしていたけれど、それ以前に初めてみる不機嫌な顔に戸惑っていた。
あたしがセンパイの前まで行くと、センパイはあたしの腕を掴んで、ずんずんと歩き出してしまった。