運命鑑定
あたしは、人並みに点数をとる方なので必死に勉強をするほどでもなかったが、叶華は...。
そんな叶華に手助けをしようと、愛斗は歴史の教科書をもって、はるばる2-Dからこのクラス、2-Aまで来たんだろう。
なんて優しいんだ...、と少し思ってしまったが、間違いだった。
「それで、美紅ちゃん。どうだったの? 昨日のデートは」
尚も、ニヤニヤしながら聞いてくるこいつ。
どこかセンパイに似ているものの、ニヤニヤしたその顔は鬱陶しくて。
「ほら、さっさと叶華に持ってきな」
と追っ払って、テスト勉強を再開したのだった。