運命鑑定
――「はい、次 中村ー」
周りは喜怒哀楽、いろんな声で溢れていた。
あたしは自分の名前が呼ばれたことを確認し、テストを受け取りにいく。
...76点。
うん、まぁまぁだ。
点数の部分を折って、見えないようにしながら自分の席に着くと真っ先に走ってくる叶華。
「美紅!! 叶華、居残りなっちゃった...」
そう言って見せられたテストは...19点。
「今回はさー、居残りにならないように超頑張ったのに...」
本気で悲しそうな顔をする叶華に、あたしなりの励ましの言葉をかけた。
「Don't mind.」
「どんとまいんど? 何それ」
伝わらなかったことに悲しみを通り越して、哀れみを覚える。
「あきらめるな」
日本語訳で話してあげて、叶華の頭をぽんとたたくと、叶華は「ありがとぉぉ」と言いながら自分の席に戻っていった。