運命鑑定

「やだーっ、うち居残りー」


「ウケるー!! がんばー」



そんな声が飛び交う、HR後の教室。



あたしは「ウケるー!!がんばー」の方の人間なので、このまま居残りはしずに帰ることができる。



でも、センパイが来るまで教室で待っていなければならないあたしは、暇潰しにと叶華の席に行った。



「まじで分かんない!! どうしよー...」



焦ったように頭をぐしゃぐしゃにした叶華は教えてと懇願してくる。



廊下をふっと見ると、ちゃんとメガネをかけてくれているセンパイがこっちを見ていた。



「ごめん... もう来ちゃったから」



そう言って、叶華に手を振ろうとするよりはやく、大好きな人の声が耳元で聞こえた。



「美紅ちゃん、はやくーっ!!
てか、あれ？叶華ちゃんだったんだ!! 居残り？」