運命鑑定



そんな感じでセンパイと、あたしの教室で昼を過ごすことになったのだけど...。



気まずい...。



始めてセンパイと昼を過ごすことになったときとはまた違う気まずさ。



あのときの気まずさを一言で表すなら、恥ずかしい。


今日の気まずさは...嫌、って感じ?



センパイに対してではなく、叶華に。



だって...叶華がこっちを、これでもかというほどにガン見しているから。



それが気になって、センパイの話も耳に入ってこない。



「ちゃん... 美紅ちゃんっ!!」



「はい!?」


いきなり大声で呼ばれたことにびっくりして顔をあげる。



「さっきから、どうしたの?
今日の美紅ちゃん なんか暗いよ?」



「...ただ、ボーッとしてただけです」



思い付いた咄嗟の嘘。


自分の心の内を知られたら、多分センパイはあたしにガッカリするだろう。



『親友と彼氏。 最終的に優先するのは俺だったんだね』



そう言って、センパイは笑うかもしれない。


でも、優しいセンパイのことだから、じゃあどっちの彼氏にもならないよ、という選択をするだろう。


そうなるのがイヤで、自分の彼氏であってほしくて、ついた嘘。




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