運命鑑定



でも... そんな嘘はセンパイにはお見通しのようで。


「美紅ちゃん。 ホントのこと言って? 俺には、隠し事しないで?」



普段、あまり見せない真剣な顔でそう言われたあたしは、一瞬戸惑った。


そして、出した答えは...。



「叶華とケンカしたんです」



という、真実とも嘘とも言える微妙な言葉だった。



「えっ!? まじ!?」



驚いたようにそう言ったセンパイは、ちらりと叶華を見て思い出したように言う。



「あー、でも叶華ちゃんって明るいし、よくしゃべるから、それが裏目にでてケンカになるってことはよくありそうだよね」



...やっぱりセンパイと叶華は仲がいいんだ、とセンパイの口から発せられた言葉で再確認してしまう。



あたしは、はやく昼休みが終わってしまえばいいのに思った。





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