運命鑑定
―――――...
ギーコ...ギーコ...
「...」
ギーコ...ギーコ...
...痛むひざをできるだけ伸ばして、1人で寂しくブランコをこぎ続けるあたし。
センパイはどこか?って?
こっちが聞きたいよ。
認めたくないのだけど、認めざるを得ない状況。
...迷子になってしまったようです。
多分、センパイがね。
さっきまでは一緒だったんだけどな。
そう思って1度、数分前のことを思い出す。
――
「この公園、広すぎない?」
「ですねー」
「運動公園って感じじゃん」
初めて来るこの広い公園を2人で歩く。
まだ10時なのに、公園内にはたくさんの人、人、人。
家族連れが多く、お母さんと思わしき女の人と子供が一緒に遊んでいる姿をたくさん見かける。
もちろん、あたしたちのようなカップルが手を繋いで歩いている姿も見かける。
あたしはふと自分の手を見る。
その手は、さっき見かけたカップルのようには繋がれていなくて、暇をもて余しているようだった。
その手をきゅっと握りしめて、服のポケットに突っ込む。