運命鑑定



「何するー? あ!! あのでっかい滑り台!!  滑ろうよ!!」


センパイが指を指した方向に目を向けると、大きな大きな滑り台があった。


滑り台っていうより...スライダーじゃないのかな?と心の中で思いつつ、


「いいですねー」


と答えた。



「よし!! 決まり!! いくぞーっ」


にこにこのセンパイがスライダーに向かって走る。


「待ってくだ...」



そう言ってセンパイに続いて走り出そうとしたとき...



「――っ!!」




「わ!? 美紅ちゃん大丈夫!?」





センパイは大きな目を丸くして、地面に寝転がっているあたしを見つめる。



片方の手はカバンを持って、もう片方の手はついさっきポケットに突っ込んでいたせいで、石につまずいたときに被害を受けたのは、ひざだった。



ジンジンとする痛みを我慢しながら、ひざを見ると、血がタイツに滲んできている。


不幸中の幸い、タイツは破れずにすんだようだった。





< 81 / 205 >

この作品をシェア

pagetop