運命鑑定
「何するー? あ!! あのでっかい滑り台!! 滑ろうよ!!」
センパイが指を指した方向に目を向けると、大きな大きな滑り台があった。
滑り台っていうより...スライダーじゃないのかな?と心の中で思いつつ、
「いいですねー」
と答えた。
「よし!! 決まり!! いくぞーっ」
にこにこのセンパイがスライダーに向かって走る。
「待ってくだ...」
そう言ってセンパイに続いて走り出そうとしたとき...
「――っ!!」
「わ!? 美紅ちゃん大丈夫!?」
センパイは大きな目を丸くして、地面に寝転がっているあたしを見つめる。
片方の手はカバンを持って、もう片方の手はついさっきポケットに突っ込んでいたせいで、石につまずいたときに被害を受けたのは、ひざだった。
ジンジンとする痛みを我慢しながら、ひざを見ると、血がタイツに滲んできている。
不幸中の幸い、タイツは破れずにすんだようだった。