運命鑑定
センパイはあたしの前であたふたとしている。
「あのー、センパイ。 これ、水に濡らしてきてもらってもいいでしょうか?」
あたしがハンカチをセンパイの前に差し出すと、
「あ、わかった!! じゃ、美紅ちゃんはー...そこのブランコに座って待ってて!!」
そう言い残して、走り去っていった。
――で、そのままセンパイが帰ってこないと。
さあこの状況、あたしはどうすればいいでしょうか。
センパイ来るのを待った方がいいのかな?
それとも、探した方がいい?
そんな感じで頭を悩ませながら、ギーコギーコとブランコを揺らしていた。
「ねー、そこの君。 かわいいねー。 1人? 俺らと遊ばない?」
いきなり声をかけられ、びっくりしたあたしは、声が聞こえた方へと視線をうつす。
そこにはチャラチャラとした3人の男がニヤニヤしながらあたしを見ていた。
「...すいません。 彼氏待ってるんで」
「えぇー? 今ここにいないじゃーん」
なんともねちねちとした、チャラ男特有のようなしゃべり方でそう言ってくる。