虹色青春物語。



話を聞き終えると、そっか…と呟いて、続けた。





「桐上くんは…立切さんのこと大好きなんだと思う。それは学校でみてても思うし。それに堀くんもさ、何か理由があるんだと思うよ。立切さんが見た一瞬だけで決めつけるのは良くないよ。」





私の目をみて話す水草くん。その目からは真剣さが見て取れた。





普段会話しない私にいきなりこんな相談されたのに、受けとめて真剣に返してくれる水草くんに安心を覚えた。






「元気出して、立切さん。」






水草くんはそういうとニコッと微笑んだ。





「うん、ありがとう…!水草くんのおかげでだいぶ楽になったよ!」





「ほんと?それはよかった…。あ、じゃあ俺も、立切さんに話す。」





「え?」





水草くんは目を少し伏せ、頬を赤らめた。




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