カタナ
「静かにしろー!」

橘先生のその一言で静かになる。

他のクラスからあたしを見に来たヤツらもトボトボ帰っていった。

「んじゃー・・・軽く自己紹介してもらうか。いいか、入江。」

「はい。え・・・っと、初めまして。名前はさっき言った、入江詩月です。まぁ、それなりに仲良くしてください。」

言い終わると同時に、また騒がしくなる。

あちこちからの質問攻め。

「詩月ちゃんって呼んでいい?」

「彼氏いるー?」

「かわいいねーーー!」

最後は質問じゃないな。


・・・ん?

うしろの席、いくつか空いてる・・・。



「橘先生、後ろの席空いてますけど、好きなとこ座っていいんですか?」

そう先生に聞く。

しかしなぜか聞いてもいない生徒が答える。
< 11 / 24 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop