カタナ
えッ!?


急にとなりの顔立ちの良いやつが声をかけてきた。

どうやら無意識のうちに見ていたらしい。


「あ・・・えっと。その、名前なんて言うんですか?」

とっさに思いついたのは、コレ。

「知る必要、あんの?」

「そりゃ、有名ですからね。気になるんです。」

そう答えるとなぜか、ため息をつかれた。

コノヤロ。

彼は答えてくれなかった。

しかし、前の席のかわいらしい人は聞き耳をたてていたらしく、代わりに教えてくれた。

「僕は、広川穂(ひろかわ みのる)。で、コイツが立石亮(たちいし りょう)。」

おや。どうやら全員紹介してくれるらしい。

立石亮は、あのツンツンな。

「詩月ちゃんの隣の席は、羽賀見隆哉(はがみ たかや)ね。隆哉の隣は、境道悠詩(きょうどう ゆうし)だよ。悠詩クンの“詩”はね、詩月ちゃんの“詩”と一緒なんだよ~。」

そんなのどうでもいいぞ。

しかし、彼には・・・広川には感謝しないとな。

広川のおかげで名前を知ることができた。

広川穂、立石亮、羽賀見隆哉、境道悠詩。

これが、トップ4の名か。
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