カタナ
「あたしが入江ですけど。」
まぁ、相手は先輩なわけで。
一応呼び出しに応える。
ざっと見、5人。こりゃ勝てるな。
などと、余計なことを考える。
「きみが新しく入ってきたっていう女の子?」
「えぇ、はい。」
「オレらさぁ、けっこうこの学校じゃ有名よ?聞いてないかな、幸ヶ谷春生(こうがや はるき)っていうんだけど。」
うざッ。
何が言いたいんだ、こいつ。
ふふ、ちょっと苛めてやろう。
「さぁ。まったく。トップ4なら耳にたこができるほど聞きましたけど。」
そう言うと、こいつら、ちょっと眉よせた。
うんうん。おもしろい。もうちょっと言ってやろう。
「あ、あたしぃ、トップ4とおんなじクラスなんですけど、チョーカッコいいですよねー?幸ヶ谷さんも、カッコいいと思いますよねー?」
あ、やば。完全にキレちゃった。
まぁ、多分誰が聞いても今のはわざとだったからね。
誰でもキレるかも。