カタナ
「てめぇ、今のわざとだろーがッ!!」

一瞬にして5人に囲まれる。

周りがざわざわし始める。

どこかで、「トップ4呼べ。」って聞こえた。

まぁ、その声もこいつ等の声でかき消されちゃったんだけど。

「おい、どーなんだよ。」

はっ。笑わせる。


しゃーないな。ガツンと一発------・・・。


「あぁ、あんたたちみたいなバカでも、わざとだって解ったんだぁ。」

一瞬、静寂になった。

みな、表情は驚きの一色だった。

しかしこいつらはカッとなって・・・。

「てめぇ!!!」

おいおい。グーパンチかよ。


あたしはそれを軽々とよけ、代わりにやつの脇腹に蹴りを入れた。

あたしの蹴りをもろに受けたこいつはその場にうずくまる。

その様子を見ていた他の仲間も、「舐めてんのかー!?」とか、「てめぇ、よくも!」とか言いながら襲いかかってきた。幸ヶ谷も。






“あたし”が、“カタナ”が、再び舞い降りた瞬間だった。

刀を持たない、“カタナ”が-----・・・。
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