約束の丘
みんな黙って栄司の意見を聞いていた。

「米一丸は安定したタイムで乗り続けられたのは、あのマシンが米一丸の体型に合わせてセッティングしてあったからだし、そもそもエンジンだって中低速で扱い易いマシンに仕上がってたから…とりあえずうちのマシンにまたがってみな」

うちのマシンは鈴鹿から戻って来たばかり…言ってみりゃあたし専用マシン

「かなり窮屈だな…しかもコイツって超高回転型…疲れ易く扱いにくい…」

米一丸の発言であたし達にも解った。

「つまりどこか妥協点を見つけたセッティングに変更するか代わりのセカンド探さんと俺達に勝負権なんて残ってねぇって事だ」

そんな…今頃
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