約束の丘
「言っとくがエンジンのセッティングは…トップチームと張り合うには、これしか選択肢は無い!速くて乗り易くて壊れないマシンなんて貧乏チームには無理だからな」

栄司が嫌がらせで言ってる訳じゃ無いってのは嫌ってほど解ってる。

だけど今さらチームの一員になった米一丸を切るなんて…

「瑞穂ちゃん…無理せんでいいよ…僕じゃ君の役には立てんから…」

米一丸は、そう言ってセカンドを辞退しようとしてるけど…

貧乏チームが身の程知らずに結果を求められるチームになったから?

「冗談じゃ無い!今さら目先の結果なんかの為に仲間を切れる訳無いやろ」

あれこれ考える事無いよ。あたしは一人でレースして来た訳や無いっちゃけん。
< 325 / 497 >

この作品をシェア

pagetop