約束の丘
「栄司っ1分半引き離されたぞ!」

無線の向こう側…冷蔵庫が文句言って来た。

「黙って言われた通りやっとれ!敵さん、まだピット入っとらんっちゃけん見た目の差は関係無い!」

「ねぇ栄司クン…瑞穂ちゃんは、いざ知らず米一丸クンの事考えたらペース上げるの不利や無いと?」

ウッチーの疑問ももっともだ。

「向こうのペースで走られたら…向こうは余裕残してレース出来る。資金力に差がある上に好きな事やらせたら勝ち目無いやろ?まずは向こうの選択肢を潰す!そして瑞穂の走りに脅威を感じさせるのが基本」

「んで具体的には?」

「とりあえず黙って見てな。向こうのピットインの頃が狙い目なんやけどな…」

かく言うあたしも具体的な事は何も知らんっちゃんねぇ…栄司のヤツ口重いけん…
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