約束の丘
「あのね、お父さん…今お父さんはあたしと喋りよろう?親子なんだし…もうちょっと言いたい事言い合おうよ」

ボチボチ切り出せるな…な〜に別にレース出るなんて言わんでサーキット走りたいけんって言えばハードルは低いはずやし…イケるな

あたしが、そんな事考えて笑顔の下に悪魔の微笑みを浮かべてた時、お父さんが、ボソッと聞いて来た。

「瑞穂…バイク楽しいか?」

え?我が家じゃ半ば禁句になってたバイクの話…いつもお母さんの言いなりになって影が薄いお父さんの口から出るなんて思いもしなかった。
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