《続》跡目の花嫁さん~家元若旦那の危ない蜜月~
俺と濱部社長はエレベーターに乗り込んだ。



「君が相馬社長の新しい秘書か?」


「はい。でも、さすがは一流企業の社長さんです。俺、凄く感動しました」


「君の社長は相馬社長だろっ?他社の社長を褒めてどうする?君のような半端な者が秘書とは相馬社長も可哀想だ」


俺は濱部社長に思いっきり怒られてしまった。



「申し訳ございません」



「俺に謝るのではなく、相馬社長に謝りなさい」


「はい」


心地いい音を響かせて、1階でエレベーターは停まった。



「秘書は社長の立役者だ。君もそれを肝に銘じておくようにな」


「はい。色々とアドバイスありがとうございます」


俺は濱部社長を丁重に、エントランスまで送った。




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