《続》跡目の花嫁さん~家元若旦那の危ない蜜月~
彼を見てると、心臓の鼓動は大きく跳ねる。



誠一郎さんの冷たい態度見てると悲しくなった。



和也と結婚しても、誠一郎さんとの想い出はちゃんと私の記憶の中に残っている。



でも、誠一郎さんの記憶の中からは私の存在はーーー・・・

亡き者にされている。


それが凄く寂しいし、悲しい。




私の瞳に切ない涙が溢れる。



「・・・緑川さんは無防備だなっ」



「あなたに似た彼が今日、私の大学時代の友人と結婚したんです。それも授かり婚で」



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