夏音



「でもさ、眠かったんだもん。」

「お昼食べて?」

「ん。」



しょうがないじゃんとでも言いたげに、完全に開ききってない目を擦りながら愛姫が答えた。


取り敢えず、せっかく起きたのにまた寝てしまいそうな愛姫を、早いこと家に連れて帰るのが得策だ。


「まぁ、いいや。ほら、帰んぞ。」


そういうとなんとも抜けた声で、はーい、と答えて荷物をまとめた。


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