シンデレラの憂鬱
入口の前で、どうするか悩んでいると後ろから不機嫌そうな声がした。
「お前、何やってんの?不審者だったら、警察に連絡するけど?」
声の主は帽子をかぶっているため、
顔が見れない。
『ふっ、不審者じゃありません!!立派な関係者です!!』
「関係者っていう証拠は?」
ポケットなどを探ってみるけど、
証拠と言えるものが何も無い。
『ありません……。』
私がそう言うと、彼は大きな溜め息をついた。
「それで、何しに来たの?理由によっては、本気でお前を通報するけど?」