恋をするということ
「あんたって、本当にバカね。
妃奈乃以外の女子の名前、
覚えられないわけ?」
もう、俺が考えていることは
全部見破られているようだ。
なぜ、俺が妃奈乃に冷たくしたのかも。
「妃奈乃以外の女には
興味がねーんだよ。」
観念して答える俺。
「ふーん。まあいいけど。
あ、放課後旧校舎の図書館に
来てくれない?
ちょっと用事があるから。」
まさか、
こいつに呼び出しをくらうとは。
怒られるんだろうな、きっと。
「告白じゃないから
勘違いしないでよね。」
「お前から告白されても
嬉しくねーし。」
「じゃあ妃奈乃から告白してくれば、
舞い上がるんだ?」
とことんむかつくやつ。
整った顔してんのに
性格とギャップありすぎだろ。