背徳性理論
 

綾香を自宅まで送っていった後、夢人は帰路の道中にあるコンビニに立ち寄った。

時刻は午後十時半だ。店内にはまだ少しの客がいる。基本的にこのコンビニは、場所が悪いからか客足が少ない。
見渡せば客が五人いるか、いないか程度だった。店員が二人で事足りている。

夢人がうろうろと店内を見て回っているうちに、客が減っていた。
夢人は、雑誌を立ち読みしながらふと思い立って、メロンパンとコーヒー牛乳を買おうと雑誌を閉じた。

包装された大きいメロンパンと、紙パックのコーヒー牛乳を片手にスウェットのポケットから小銭を出した。

 
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