曖昧ショコラ【短】
わからない。
理由なんて、全くわからない。
ヒロインの名前とは一文字も被っていないし、年齢も彼女の方が二歳上。
その相手役となっている男も、知り合いの中に同じ名前の人はいないし、年齢も“彼”とは違う。
だけど…
思い当たる接点があるのだ。
出版社で働く生真面目な女と、彼女を振り回す小説家の男。
それと、五歳差の年齢。
たったこれだけの事でも、この二人のモデルが誰なのかはわかる。
小説家は、篠原自身。
そして…
ヒロインは、脇役にしかなれないと思っていた自分(アタシ)なのだ――…。
理由なんて、全くわからない。
ヒロインの名前とは一文字も被っていないし、年齢も彼女の方が二歳上。
その相手役となっている男も、知り合いの中に同じ名前の人はいないし、年齢も“彼”とは違う。
だけど…
思い当たる接点があるのだ。
出版社で働く生真面目な女と、彼女を振り回す小説家の男。
それと、五歳差の年齢。
たったこれだけの事でも、この二人のモデルが誰なのかはわかる。
小説家は、篠原自身。
そして…
ヒロインは、脇役にしかなれないと思っていた自分(アタシ)なのだ――…。